本校の校訓を紹介するよ(3/3)

校訓は3つめの、
「一、本校生徒は常に実践躬行を旨とし堅忍持久に努むべし」
で締めくくられます。
 実践躬行(じっせんきゅうこう)とは「理論や観念だけにとどまらず、実際に自分自身で行為にあらわすこと」とのこと。さて、この校訓は本校創立3か月後に制定されました。この言葉どおり、創立19年目には"栃尾実業学校"、創立40年目には"県立栃尾実業高等学校"と、実業の名を冠する名称に改称されてきました。学んだ知識を空理空論をもてあそぶ段階を超えて、現実の生活・社会に表出させることに価値をおいていたようです。
 堅忍持久(けんにんじきゅう)とは、「つらさや苦しさに耐え、我慢強くもちこたえること」。"堅忍"という言葉に「つらいことによく耐え忍ぶこと。我慢強くこらえること」という意味がありますので、"持久"という「長時間もちこたえること」という言葉が加わり耐え忍ぶ期間が伸びていますね。新潟県民は我慢強いとよく言われます。雪深い季節を経るからこそ、その後に春うららかな日がやってくる、そんな年を重ねる中で培われた県民性なのでしょうか。ここ栃尾地域は新潟県のなかでも積雪量は多い方ですが、確かに耐え忍んだからこそつかめることもあるのでしょうね。
 さて3つめの校訓は”耐え忍ぶそのわけは自分や周囲の人々の幸福・充実を実現するため、そのことを忘れないでね”といった意味でしょうか。
 以上3回にわたって本校の校訓について、読み解いていきました。この記事をお読みになった皆さんは、どんなふうに読みましたか。(全3回終わり)